大判例

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大阪地方裁判所 昭和46年(ワ)73号・昭46年(ワ)5452号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕第三 損害

一 和昭の逸失利益

金一〇、一四二、二六三円

1 職業および収入

<証拠>によれば、和昭は事故当時キャノン株式会社に勤務し、年間九五一、九二三円の給与を得ていたことが認められ、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。

2 逸失利益額

<証拠>によれば、和昭は事故当時、満二四才(昭和二一年一月二五日生)の普通健康体の未婚男子であつたことが認められ、第一二回生命表によれば満二四才の男子の平均余命は四六・四七年であるから、和昭は右平均余命の範囲内で六三才まで三九年間就労することが可能であつたことが推認でき、またその生活費は収入の五割程度と認めるのが相当である。

よつて、和昭の逸失利益の本件事故当時における現価を年毎ホフマン式計算方法により(ライプニッツ式を採用せず、ホフマン複式を採用する。大判大一五、一、二六、最判昭三七、一二、一四。)年五分の中間利息を控除して算出すると金一〇、一四二、二六三円となる。

算式 九五一、九二三×〇、五×二一、三〇九=一〇、一四二、二六三円

3 退職金  認めない。

<証拠>によれば、キャノン株式会社には原告両名主張のような退職規定が存在していることは認められるが、<証拠>によれば、和昭は昭和三九年三月に高校を卒業し、同四月にいすず自動車に入社、同四四年五月同社を退社と同時にキャノン株式会社に入社したことが認められるところ、和昭が比較的短期間に転職していること、およびキャノン株式会社での勤続年数が一年四月という短期間であつたことを考慮すると、同人が将来同社に永年勤続し原告主張のような退職金の支給を受ける高度の蓋然性は未だ認めるに足りないものである。よつて退職金損害は認めず、慰藉料額の算定において、これを斟酌することとする。

(奥村正策 鈴木純雄 中辻孝夫)

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